新潟市で50代女性がボツリヌス菌による食中毒で治療を受けていることがわかりました。女性は『要冷蔵の食品』を誤って常温で保存し食べたことで食中毒になったとみられ、新潟市は保存方法や保存期間をよく確認してほしいとしています。
新潟市によりますと、1月25日に市内の医療機関から入院した女性患者がボツリヌス菌による食中毒の疑いがあると市の保健所に連絡がありました。
その後、2月5日に国立感染症研究所で検査した結果、C型ボツリヌス毒素の陽性が確認されたということです。
その後、保健所が調査したところ、女性が11月ごろ、市内のスーパーで要冷蔵の食品を購入したものの常温で保管し、1月20日の正午ころに食べたということです。また、食べた際にブルーチーズのようなにおいや味が確認されたことなどから、保健所はこの食品を食べたことによる食中毒と断定しました。
女性は意識があるものの、全身にまひがあるほか、人工呼吸器をつけていて重症ですが、回復傾向にあるということです。
新潟市によりますと、記録が残っている1982年(昭和57年)以降、ボツリヌス菌による食中毒は初めてです。
特に、真空パックなどの密封食品でも冷蔵保存せずに、常温で保存した場合はボツリヌス菌が増殖し、命にかかわる食中毒が発生することがあることから、新潟市は保存方法や保存期間をよく確認して食べるようにしてほしいとしています。
また、真空パックなどで容器が膨張していたり異臭がしたりする場合は絶対に食べないよう呼び掛けています。